2018年01月29日

Linux 4.15 が封印解除されました。

年明け早々 Meltdown/Spectre で大騒ぎになりましたが、 Meltdown/Spectre 対応としてみんなが一斉にカーネルのアップデートを行った結果、「アップデートしたらカーネルパニックやフリーズなどが発生するようになった」という不具合報告が大量に発生して、 Bugzilla や Launchpad が大変な状況になっているようです。
メモリ管理の闇と戦っていた熊猫も、今月ばかりは、アップデートに伴う不具合報告のうち、主に Meltdown/Spectre に起因しない不具合(アップデートして発生したから Meltdown/Spectre 対策の修正が原因かと思いきや、実は全然関係ない問題だったというケース)の切り分けや修正を手伝っていました。
でも、カーネルのトラブルについて情報を取得するのに不慣れな人がほとんどで、カーネルパニック/フリーズ時のメッセージを取得できていなかったり、バージョン情報など調査に必要な情報を提示してくれなかったりと、何が起きているのか不明な不具合報告が多かったのが残念です。
まだまだ、OSレベルのトラブルに対処するノウハウは共有できていないということなんですねぇ。

先月 CELF ジャンボリーで「メモリ管理の闇」について一緒に戦ってくれる協力者を募集する発表をした際の動画が公開されています。内容は、昨年度のセキュリティ・キャンプの講義のダイジェスト+その後 Linux 4.15 までにどこまで進んだかの報告です。
どうもメモリ枯渇時の挙動を考えていないコードが多いようで、メモリ枯渇時にハングアップするバグを退治していた筈が、次第にメモリ割り当てを伴う処理全般についてバグ退治をする羽目になってきています。発表後も、(年明け早々に遭遇して 4.15-rc9 の後に修正された)メモリ圧迫時にランダムなクラッシュを引き起こすバグなど、 4.15 が封印解除されるぎりぎりまで、いろいろなバグを退治していました。

さて、封印解除といえば「カードキャプターさくら」ですね。新編が始まって「はにゃ〜ん♪」状態です。
Linux「はにゃ〜ん♪」化計画というのがあるのですが、カードを捕まえるときの掛け声が「セキュア」というのは、 TOMOYO Linux が登場する前兆だったりするのでしょうか?(笑)

posted by 熊猫さくら at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Linux
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